僕は、36年に渡ってジュエリーの専門会社で働いています。
入社した時から20年間は、
ダイヤモンド裸石(研磨済みダイヤモンド)の輸入卸の部門にいました。
その期間約15年に渡って海外買い付けも担当していました。
婚約指輪のダイヤモンドを選び際のポイントについて
書きたいと思います。
婚約指輪の選び方 ダイヤモンドバイヤーから見て感じること
僕が買い付けに行っていた場所は、
ベルギーのアントワープ、イスラエルのテルアビブ、
そしてロシアのモスクワでした。
その他、ニューヨーク、インドのムンバイ、香港、タイのバンコックにも
行っていました。
僕が主に買い付けしていた内容は、
0.20ct~1.00ctで、主にブライダル用、一般ジュエリー用で、
グレードはカラーが、H以上、クラリティはSI以上が多かったです。
製品になって販売される価格は、10万円から100万円くらいでした。
さて、買い付けに行っていて僕にはひとつ憂鬱なことがありました。
それは自分が綺麗だ、美しいというダイヤモンドが買えないということだったのです。
つまり、日本国内でのダイヤモンド取引は、4C重視ということです。
なぜなら、ダイヤモンドを輸入してジュエリーメーカーや大手小売店に卸すとき、
各サイズ、グレードに対して、いくらという相場があり、
その相場により卸価格がある程度決まってしまうためです。
だから、バイヤーとしてどんなに輝きが良いダイヤモンドと言えども、
4Cに対しての価格が高ければ、国内で卸せなくなるためです。
往々にして輝きの良いダイヤモンドは、高いです。
婚約指輪の選び方 ダイヤモンドの4Cにこだわり過ぎない
4C(カラー、クラリティ、カット、カラット)は、
ダイヤモンドのグレードを説明するためのもので、価格を決めるものではありません。
しかし、国内の卸、小売りの現場、そして消費者までも、
グレード=価格と考えていて、同じグレードなら少しでも安く買おうとします。
その行為は間違いではないのですが、大事なことが抜けています。
それは輝きのチェックです。
婚約指輪の選び方 ダイヤモンドの命は輝き
忘れてはいけないのは、ダイヤモンドの命は輝きなのです。
そして輝きにもっとも影響を与えるのは、
そのダイヤモンド自体が持っている質(たち)とカットです。
業界では、輝きの良いダイヤモンドを質(たち)がいいね、と言います。
これは原石の生成時からのもので、だから質の良いダイヤモンドを
エクセレントカットにするのが最強なのです。
※ただし、エクセレントカットが最も輝くかどうかには疑問が残る、
まとめ
ダイヤモンドを選ぶ時は、必ず自分の目の輝きをチェックしましょう。
ただ、お店通し同士での比較は困難なので、せめて候補を何個かに絞って、
肉眼で輝きをチェックしてください。
これは感覚的なことですが、自分の目で輝くダイヤモンドを選んでください。
例え、選んだダイヤモンドが、
選ばなかったダイヤモンドよりグレードが下でも、
輝きが良いことが一番です。